夏風景×5


 

■PHOTO CULB■(剣道部スザク×写真部ルルーシュ)


「暑い…」
「大丈夫、ルルーシュ?あ、そうだアイスあるけど食べる?」
「…くれ」
「はい、どうぞ!…ん、あれ、食べないの?アイス溶けちゃうよ?」
「…カップアイスじゃなくバーアイスなところに何かしら作為的なものを感じる んだが?」
「やだな、偶然だよ、偶然!」
「…まあ、アイスに罪はないか」
「そうだよ!ほら、本当に溶けちゃうから、早く食べて」
「…ん、……ああ、美味い。…あ、もう溶け始めて…」
「………。」
「うわ、ベタベタする…」
「………か、カメラカメラ」
「おいスザク、俺のカメラに触ったら殺すからな?」



















■VOLLEYBALL CULB■(バレー部スザク×マネージャールルーシュ)


「あっちー。さすがにこの時期の練習はキツいな…」
「そうだね!汗かくし喉渇くし、夏の練習って本当に楽しいね!!」
「…もしもしスザクさん?おまえ俺の話聞いてた?」
「勿論だよリヴァル」
「じゃあどうしてそういう結論になるんだよ!?こっちは暑さと練習で今にも死に そうだっつーに!!」
「だって!汗かいたらルルーシュがタオル渡してくれるし、ドリンクだって誰より先に渡してもらえるし、何より頑張って練習したら休憩中にルルーシュが褒めてくれるじゃないか!むしろ今頑張らなくて、いつ頑張るのさ!!」
「…そうかおまえの頭は夏じゃなく春なんだな」
「ルルーシュが褒めてくれるなら練習なんてつらくない」
「けど残念だな。世の中そう上手くいくもんじゃないぜ?」
「え…?」

『おーい、ランペルージが熱中症で倒れたぞー!誰か手伝ってくれー』

「ほらな。毎年倒れるんだよ、あいつ」
「うわああぁぁん、ルルーシューーーーーぅっ!?」



















■COLORS■(9歳スザク×17歳ルルーシュ)


「ルルーシュ…スイカ食べるくらいで途方に暮れるなよ」
「う、うるさい!慣れてないだけだ!」
「こうやって、ガブッてすれば良いだけだぜ?」
「理屈はわかっている。だが心の準備が…」
「早くしないと、俺全部食べちゃうからな」
「待て!やっぱり包丁で小さく切るべきじゃないのか!?種だってこんなにあるし、全部取り除いてから…」
「ばっか!そんなん半分は美味しくなくなるって」
「…そうなのか?」
「うん。絶対、こうやって食ったほうが美味いよ」
「そうか」
「ほら、じゃあせーの!」
「…っ!………ん、甘い」
「な?こうやって食べるのって、すげー美味いだろ?」



















■FLOWERS■(♀スザク×♀ルルーシュの騎士パロ)


「ただいまルルーシュ!」
「おかえり、スザク。どうしたの?随分ご機嫌ね」
「えへへー、ルルーシュにお土産買ったんだよー」
「私に?」
「うん!見て見て、日傘!すごく素敵だったから、ルルーシュにって!」
「…あ、」
「き、気に入らなかったかな…?」
「ううん、そうじゃなくて…これ」
「あれ、色違い?…そっか、ルルーシュもう日傘買ってたのか。ごめん、これ返してくる!」
「違うの、えっと、これ、スザクに似合うと思ったから!」
「…僕に?」
「女の子なんだから、スザクも紫外線対策くらいしなくちゃ。…でも、同じのを選んでくれるなんて思わなかった。すごく嬉しい」
「ぼ、僕も嬉しいっ!でも僕、日傘なんて似合わないよ…」
「そんなことないわ。この私の見立てが信じられない?これ持って、夏休み一は 緒に出掛けましょうね」
「い、イエス・ユア・ハイネス!」



















■出版社パラレル■(営業部スザク×校閲部ルルーシュ)


「ルルーシュってもしかしなくとも女の子体質?」
「よしわかった喧嘩だな。この俺に喧嘩を売ってるんだな貴様は。受けて立つからその報告書をよこせ。おまえが立ち直れなくなるくらい徹底的に添削してやる」
「違うよ!ごめん語弊があったなら謝るから!」
「じゃあなんの用事だ」
「冷房寒いんでしょ?最近上着まできっちり着てるみたいだし。冷え症なのかなって」
「…別に寒くなんかない」
「嘘だよ。だから、はい、これ。着たらあったかいよ、きっと」
「枢木、おまえ、これをわざわざ俺のために…?」
「あ!お礼なんて良いよ!僕が好きでしてることだもの!!」
「…これは女物のカーディガンだ」
「え゛」
「ほらよこせ報告書」
「………うう、はい」

- fin -

2008/9/28

拍手その4。